【小林諏訪神社 花祭】国の重要無形民俗文化財、参加大歓迎!の伝統神事
※写真はAichiNowから引用
イベント情報
【期 間】2017/11/11
7時~23時30分
舞開始 | 始めの鬼 | 榊 | 湯ばやし | 舞終了 |
---|---|---|---|---|
10時 | 12時 | 13時 | 22時 | 23時 |
【期待度】
2.5
【場所】小林諏訪神社境内
愛知県の東栄町に、国の重要無形民俗文化財に指定されるほどのお祭りがあるってご存知でしたか?
親から子、子から孫へと、古くは鎌倉時代から大切に伝承されてきた「花祭」。
このお祭りでは、舞手は「神」で、神と一緒に参加者が舞うことで「神と人とが融合」するという、神秘的な体験ができるのです。
このお祭り、地元では「はな」と呼ばれていますが、地元の人は「舞ってみなけりゃ花祭(はな)の良さはわかんね、気分が大事だもんな。昔っからそうだっつ。」と話します。
舞いの魅力に惹かれて、毎年、町外からもたくさんのファンがやってきます。舞手と参加者が一体となって「て~ほへ、てほへ」のかけ声とともに、全員で盛り上がる……それが東栄町の「花祭」なのです!
小林諏訪神社だけに伝わる、独特な「花祭」
東栄町では11の地区で「花祭」が伝承されています。
「花祭」には「振草系」「大入系」「大河内系」の3つの系統があり、「大河内系」は小林諏訪神社だけに伝わる独特の形式です。
舞は少し拍子が速く、所作も素朴で、歌や笛の音色にも独特の切なさを覚えます。さらに、「神」である鬼がたくさん登場するのも小林諏訪神社ならでは!
小林地区ではその昔、2つの「花祭」が行われていて、それぞれに違う鬼が登場していたのが合体したため、鬼の数が多くなったんだとか。鬼と舞って盛り上がるのが「花祭」の良さですから、鬼が多いのは嬉しいですよね!
ほかの系統では見られない神事もあり、小林諏訪神社でしか体験できない「花祭」が踊り継がれているのです。
朝から晩まで、踊って踊って、踊らにゃ損そん!
舞いの最初を飾るのは、神職の舞い。そして青年たちの地固めの舞いが終わると、最初の鬼「山鬼」が登場します。「山鬼」は、11月になって自然の勢いが衰えた山を割って、再生の始まりを作るのです。
続いて子供たちの舞いがあり、そのあとに、最も重要視される鬼「榊鬼(さかきおに)」の舞いが始まります。小林地区では「榊様」と呼ばれるこの鬼は、大地に新しい生命力を吹き込む神様なのです。
それから順に「中下り鬼」「中王鬼」「鳳来寺鬼」「村栗竜王鬼」「太郎坊鬼」「次郎坊鬼」の舞いと、その合間に少年たちや青年たちの舞い、翁(おきな)や女郎(じょろう)の舞いなどが挟まります。
舞いが進むにつれて、会場は踊りを通して一体化していきます。神と人とが、融合していくのです。会場ではお酒もふるまわれて、ほろ酔いイイ気分……♪
翁の面をかぶって舞う「翁の舞」では、翁と登場人物との問答があり、滑稽なノリのやりとりは、観衆が合いの手を入れたりからかったりと、やいのやいのと盛り上がります。
最後の鬼「茂吉鬼」は、中央に吊られた、中にお金や五色紙が入っているお宝のハチの巣をハンマーで落とすのですが、このお金や五色紙はとっても縁起物!
観衆がわれ先にと奪い合い、これがまた楽しいのです!
鬼の舞いがすべて終わると……この日で一番軽快なテンポの「湯ばやし」が始まります。少年たちが束ねたワラを持ち、中央にあるかまどのお湯をところかまわず振りかけてくるんです! このお湯、浴びると病にかからないと言われているんですよ。
最後の舞いは、清めの獅子による獅子舞。
どうでしょう、飲んで踊って、合いの手を入れて、お宝を奪い合って、お湯をひっかけられて! こんなお祭り見てるだけなんて損そん、ぜひあなたも、一歩踏み出して踊ってみませんか!
熱烈なファンがつくのもうなずける、ただただ楽しい「花祭」
鎌倉時代から700年以上続く、伝統ある「花祭」。
国の重要無形民俗文化財と聞くと、おごそかで格式高い祭事をイメージするかもしれませんが、お酒を飲んで踊って、地元の人も心から楽しんでいるお祭りなのです。
「花祭」にはじめて参加なさる方のために、ちょっとしたポイントを。
「湯ばやし」ではお湯を浴びるので、着替えがあるとGOOD。
また、撮影は禁止されていませんが、フラッシュはNGです。撮影前にきちんと設定を確認しておきましょうね。
それから、これだけの舞いを現代に伝える「花祭」の開催には、多大な労力がかかります。強制ではありませんが、「花見舞」と呼ばれる寄付金をいただけると、とてもありがたいのが実情です。
のし袋に「お見舞」と書いて、2千円くらい包んでくださると、オリジナル手ぬぐいなどのお礼がいただけるそうですよ。
さあ、これで準備は万端。小林諏訪神社ならではのたくさんの鬼たちと、地元の人たちと、観客と、踊って踊ってひとつになる体験……してみませんか?